2013年11月29日金曜日

ショートポニーズ後記 : 堀井政宏

アオケンさんは、画家である。
プロの画家である。純粋な演劇人ではない。
純粋なと言ったのは、特にどこかの劇団で演劇を学んだり、
かつて役者をやっていたわけではないという意味であって、
演劇をやり始めたからには、もはや演劇人以外の何者でもないのだけど、
とにかく画家である。
それなのに、すごく見抜く、見抜かれる。こちら側は丸裸にされる。
本人は恐らくいたって純粋な気持ちで見たいものをやって欲しいのだろうけど、
その見たいものがとにかく核心を突いてくる。

僕は、前回の本公演「はじめてのドライブ」でポニーズに初めて参加させて頂いた
わけですが、あれから約1ヶ月足らずで、その感性は更に研ぎ澄まされていた。
それが先日の「ショートポニーズ4」だった。
本人曰く、「はじめてのドライブ」の反省を活かしたそうだが、恐るべき速度だ。

見抜き見抜かれる稽古は、実にやりがいがある。
些細な言動、呼吸の一つ一つに至るまで、一切気が抜けない。
とてもシビアだけど、この痺れる程の緊張感は、勝ち負けはないけど、
ある意味、演出家との決闘だ。
それなのに、アオケンさんはいとも簡単に「もっと遊んでいいよ」と言う。
それが一番難しいんだよ!
でも、こんな高尚な遊びが他にあるだろうか?
楽しくてしょうがない。

これが今年の舞台おさめになるわけだけど、今年の最後にとてもいい時間を
過ごすことができた!

アオケンさんをはじめ、林さん、田中さん、泉さん、明日美ちゃん
のポニーズのみなさま。そして、ほぼ毎度ゲストの佳世ちゃん。
それから、ポニーズを応援して下さるお客様、ありがとうございました。


今後とも僕のことを何となくよろしくお願いします。

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